もう大分過去へと過ぎ去りましたが、予告しておりました通り、日本最大のゲーム開発者カンファレンス”CEDEC 2014“におきまして、KickStarterで26万ドル以上を集めた『LA-MULANA 2』開発中のNIGOROのディレクター楢村匠さん、AppStoreのパズル部門で全世界120カ国以上1位を獲得した『Tengami』を開発された東江亮さん、PLAYISMで最大のヒットを飛ばし、いろんなプラットフォームへ展開中の『メゾン・ド・魔王』を開発されたプチデポットリーダー川勝徹さん、そしてPLAYISMが司会でインディーゲームの講演をして参りました。
講演内容
ゲームメディアさんがきちんと記事にしてくれましたので、そちらを見ればどんな話をしたかは、すべてわかるかと思います。
講演時に使った資料は、こちらからダウンロードできます。
というわけで、この記事では言い足りなかった補足的な話をしたいと思います。
1. KickStarter
仲間を増やそう。
大きな影響力を持つ人に応援してもらうことは、やはり何だかんだでとても効果的です。『LA-MULANA 2』では、稲船さん、由良さん、ミルキーさん、片岡さん……、挙げているときりがないけれど、皆様ありがとうございました。人のつながりが最終の金額を左右すると言っても過言ではありません。
初動を知ろう。
あなたが何か事を起こしたら、見てくれるファンはどれくらいいるでしょう。そのリアルな数を知りましょう。こうなったらいいのにな、というのは捨てて、事に当たりましょう。
目標額は必要な額を。
20万ドルだったら、失敗するかもしれないけど、10万ドルなら成功するかも。そうした打算的な考えは捨てましょう。お金が足りないのに、つくるはめになったら、大変です。そのプロジェクトを動かし、完成させるために、必要なお金はいくらなのか。ありのままに提示しましょう。本当にあなたのアイデアが必要なものであれば、いくらであろうと、きっと成功します。
2. ローカライズとプラットフォーム展開
ローカライズ、大事。
PCに関しては、STEAMさんが情報公開しまくりですので、一度しっかり見てみましょう。
日本語しかリリースしていないということは、PC市場においては、90%以上のプレイヤーに対するプレイ機会損失に他なりません。
もはやどこでも出せる時代
家庭用ゲーム機では、PlayStationの取り組み、Sonyモバイル端末でも対応するPSMの存在、XboxOneにおいてはID@Xboxの取り組みがあります。モバイルはもちろんiOS、Androidがあって、PCだとSteam Green Lightがあったりして。クオリティの高いものさえつくれば、どこであろうと作品をリリースできる状況が揃いつつあります。
移植の手間はあるものの、インディーにとっては幸福な時代になりつつあります。UnityやUE4といったゲームエンジンも移植の手間を減らしてくれますし。
3. Indie Stream
インディークリエイター同士のつながりを創出するために立ち上げられた、Indie Stream。
9月20日に、Indie Stream Fes 2014を開催いたしました。これは別途まとめる予定…。
4. 同人とインディーの話
また、質疑応答ではインディーゲームと同人ゲームの違いについて質問が出ました。日本は同人ゲーム市場が先でコミケなどの即売会でも一定の地位を確保しており両者に違いはないものの、同人ゲームは2次創作なども含む部分とコミケや即売会の市場で利益を得ていて世界に出ていく必要がなかったなどもあり、棲み分けがされていると思われます。
売り場が違うだけでやってることはインディーと言って出て来た人も同人と言って出て来た人も、やってることは別に変わらないと思うし、むしろ、棲み分けもなくなって来るんじゃないかと思います。と言った気がする。
というところでしょうか。当日はラウンドテーブルを選択したが故に、会場に人が入りきらず、入場できなかったという方もいらっしゃったようで、申し訳なかったです。来年がもしあったなら、パネルディスカッションにします。