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2016.06.17

『ヒーラーは二度死ぬ』のPon Pon Gamesさんにインタビューしました

ヒーラーになって前衛を回復し続けてダンジョンを踏破していく『ヒーラーは二度死ぬ』、お楽しみいただけてますでしょうか。小粒でアイデアの光る素敵なゲームですね。まだプレイされてない方は、ぜひ試してみていただければと思います。
ヒーラーは二度死ぬ
さて、今回、リリースを記念しまして、Pon Pon Gamesさんにメールインタビューをさせていただきましたので、公開してみようかなと。
 
Pon Pon Gamesさん、こんにちは!本日はインタビューを受けていただき、ありがとうございます。まずは自己紹介をお願いできますか?
こんにちは!Pon Pon Gamesはメンバー1人からなるデベロッパで、PCやコンソール向けの小規模なゲーム制作をしております。最新作は仲間を回復するゲーム『ヒーラーは二度死ぬ』で、PLAYISM様はじめ複数のプラットフォームで配信中です!

ヒーラーは二度死ぬ

本作はPLAYISM、Steam、PS4で配信中。


ゲーム開発を専業にされているのでしょうか?それとも他の仕事をしつつゲーム開発されているのでしょうか?
少し前まではゲームとは縁の無い一般企業に勤めながら、就寝前や土日の空いた時間を使ってゲームを作っていました。今は会社をやめてゲーム制作だけをしています。
後衛となってダンジョンを踏破していく『ヒーラーは二度死ぬ』は、とても中毒性が高いゲームで、何時間もダンジョンを彷徨ってしまいました。このアイデアはどこから着想を得たのでしょうか。
ファイナルファンタジー14のクラフティングにハマっていた時期があって、ああいった2,3ターン先を読むシンプルなコマンド選択式のゲームを、自分の好きなモチーフで作ろうというのが出発点です。ランダム性はあるけどある程度予測できる、苦境に陥っても冷静にコマンドを組み合わせれば状況を打開できるという魅力を取り入れています。
私はRPGとかでサポート役を好んで遊ぶので、ヒーラーとして活躍できるゲームと聞いたときはとてもトキメキました。今回はなぜゲームデザインにほかのクラスではなく、ヒーラーを選んだのでしょうか?
私もヒーラーでのプレイが大好きです!それが答えです。ヒーラーの楽しさ・面白さを共有したい、または知ってもらいたいという思いがあります。タンク(盾となるクラス)も好きなのでいつかタンクのゲームも作ってみたいですね。
本作では、後衛となって前線のリソースを管理していくというコアアイデアに様々なアイデアを組み合わせることで、シンプルかつ奥の深いタワーディフェンス作品として完成したのではないかと思います。これは意図的なものだったのでしょうか、それともアイデアを盛り込むうちにこうなったのでしょうか?
当初は本当にシンプルなエンドレスラン・タイプのゲームだったんですが、欲が出てゲームの規模を大きくしていく過程で色々と要素が加わりました。
上記とつながりますが、様々盛り込まれたアイデアの中で、この要素が入ったことでゲームとして完成が見えた、という本作の肝になる部分はどこだとお考えですか。
肝のひとつは、松明と赤い玉の要素ではないでしょうか。
ヒーラーは二度死ぬ

赤い玉をつかうと、敵を一掃できる必殺技が放てる。時間制限を延ばす松明を取り、必殺技を放つことでより長い時間ダンジョンを進めるようになる。


これはそれぞれローグライクで言うところの食料と階段にあたります。回復という「戦術」に対し、成長の機会と残り時間を天秤にかける「戦略」面が加わったことで、ゲームプレイに変化が訪れてハラハラドキドキできるようになりました。
それと、敵の行動があらかじめわかるシステムの追加も重要でした。
ヒーラーは二度死ぬ

敵がどこを攻撃するかが表示される。ちなみに、部位ごとによってHPがゼロになった時の影響が異なる。


これのおかげで、減った先からただ回復する「モグラたたき」ではなくなりました。
本作はPSMでVita用のゲームとして開発されましたが、今回PC、また海外へとリリースされた理由をお聞かせください。また、PSMからPCへ移行する際の移植に難しいこととかありましたか?
やはり様々なプレイヤーさんに遊んでいただきたいので、ユーザ数の多いPC版含めたマルチプラットフォームを念頭に制作しました。ハードウェアの違いを吸収できるようにPSM版を作ったので、PCへの移植自体は思いのほかスムーズでした。
ただ、マウス操作に対応しない予定でUIを作ったので、マウスの操作方法を決めるのには非常に悩みました。
昨年「BITSUMMIT AWARD」を受賞されましたが、その時から今回のリリース時までゲームに加えられた変更点について教えてください。
全体的なボリュームの底上げとパラメータの再調整、追加エンディング、プレイアビリティの改善などを行いました。
天文盤で月相を操作したり、暗闇を照らすためにアイテムを燃やしたりできるようにしたことで、プレイヤーがより能動的に環境を変えてピンチを乗り越えられるようになっています。
PSMへの参入やBitSummitへの参加、私どもPLAYISMからのリリース、さらにはPlay, Doujin様とのPS4展開もされ、日本国内のインディー開発者の中でも特に積極的に活動されているように見受けられますが、近年の日本インディーの変化、また現在の日本インディーの状況について、デベロッパーとしてどういった感想をお持ちですか。
よくわからないというのが正直なところです。ただ、コミックマーケットで頒布されるゲームがここ数年とても多様化したなとは思います。Unity等でゲーム制作の敷居が下がったのが大きな要因ではないでしょうか。
PLAYISMのゲームで好きなモノはありますか?
画面構成のアイデアでノベルゲームとRPGのカットシーンをいいとこどりしたARTIFACTSさんの『マジックポーション・ストーリーズですね。
それから、流体の物理現象をゲームに落とし込んだ『PIXELJUNK SHOOTER』も好きで、以前私の制作した『ガラテイアの操作体系はこのゲームにとても影響を受けています。
最後にこのインタビューを読んでいる皆さんに一言お願いします。
ヒーラーは刺激的で創造的なポジションです。ぜひ『ヒーラーは二度死ぬで心地よい焦燥感を楽しんでください!

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