
2020.09.22
『レプリカ』は、韓国の個人インディーゲームデベロッパーSomi氏の2作目の作品で、「罪悪感三部作」と称したシリーズの一作目です。そのオリジナリティあふれるゲーム設計とテーマ、世界観から、リリース時は数々のアワードを受賞およびノミネートされ、世界的に非常に評価されている作品です。
その『レプリカ』のNintendo Switch版を2020年秋にPLAYISMから全世界に発売することを決定しました。
UIもNintendo Switchに最適化されており、翻訳も一部修正予定です。

『リーガルダンジョン』は「罪悪感三部作」の2作目で、端的に言うと警察官になり、捜査書類を作成するゲームです。
ただ、「罪悪感三部作」を冠する通り、いわゆる供述書を単に作成する仕事ではありません。
ゲームの基本的な流れは、窃盗、殺人など8つの事件と関係のある捜査書類を読んで事情聴取をし、関連法令と判例に従い最終的な捜査意見を作成する、というものです。その操作意見書類をもとに、検察が起訴/不起訴を決定します。
扱う事件はどれも判断に迷うものばかりで、被疑者を意見書で起訴にするか不起訴にするかはあなた次第。その判断には、供述調書だけでなくほかの思惑が絡むことも多々あります。あなたの意見書次第で、被疑者の運命は大きく変わります。
現場に行って捜査する必要はなく、すでに作成された供述書などの膨大な書類を読んで事実確認を行いワードを選んで意見書のフォームを埋めていきます。その後被疑者に事情聴取を行いますが、この部分が主人公と被疑者のRPGのバトル風になっており、「ダンジョン」と呼ばれています。この事情聴取後に事件の「起訴/不起訴」を決める「意見書」を作成して提出するという、思考力や読解力を問われるテキストを主体としたアドベンチャーゲームです。
意見書で「起訴」をすると「成果ランク」が上がり警察内での評価やポイントがアップしますが、起訴した事件が検察書で「不起訴」になったり、裁判所で「無罪」になると「法機関評価ランク」は下がってしまいます。この成果ランクと法機関評価ランクが最低になってしまうとゲームオーバーです。
犯罪者を検挙し処罰する過程を繰り返していく中で、このゲームはあなたに「検挙実績こそが治安のバロメーター」ということを教えてくれます。さあ、ダンジョンであなたを待っている『真の犯人』を探しに行きましょう。
エンディングは14種類。ショップでアイテムを購入することもできます。個人の人生を天秤にかけながら、すべてのアイテムを手に入れてみましょう。
本作の日本語ローカライズは、『グノーシア』、『メゾン・ド・魔王』開発チームであるプチデポットが手掛けており、今回のコンソール版のメインビジュアルは、プチデポットによる書き下ろし作品となります。

リーガルダンジョンは、書類を作るゲームです。
主人公は警察の捜査チームのリーダーとして、捜査員たちの報告書や供述書などを読み、容疑者を起訴するか否かの意見書を作ります。
「書類には、人格も感情も存在しない」
ですが、この書類によって容疑者やそのまわりの人々、そして主人公の運命も変わっていくことになります。作者のSOMIさんは、実際に法執行に関わるお仕事をなさっているそうで、ゲームに登場する事件や人物からは、経験に裏打ちされた「強さ」を感じます。
そしてこの物語には、強さと共に、SOMIさん自身の「祈り」がこめられています。この「祈り」に触れた我々は、この物語がしっかり届くように、翻訳のお手伝いを申し出ることになりました。別に求められていたわけでも何でもなく、そうすべきだと思ったからです。リーガルダンジョンの翻訳をしている間は、とても実り多く、充実した時間でしたよ。
(ちなみに拙作グノーシアのリリース直前だったので、リーダーには黙ってコッソリやってました)