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2014.07.22

OMORI | ゆめにっきやタオルケットをもう一度のようなホラーRPG

『Mother』のような、『ゆめにっき』のような、一番近いのは『タオルケットをもう一度』だと思うのですが、『OMORI』というゲームをご紹介します。本作の魅力は、なんといっても、ポップと狂気が入り混じった驚異の世界観。以前、KickStarterに登場して話題になりましたが、久々に見たらとっくにプロジェクトが成立していました。楽しみ。

『OMORI』とは

もともとOMOCATというアーティストが生み出した少年の名です。彼は2011年12月から2012年3月までこのサイトでしずしずと生息していました。

omori

意味深なティッシュボックス。


この根暗なオタクの少年を主人公にしたマンガが書かれたりもしてきたのですが、ゲーム化したいということで、OMOCATがKickStarterプロジェクトを立ち上げまして、目標額22,000ドルに対し、45日間で5910人から203,300ドルもの支援を受けて無事プロジェクトが成立しました。現在開発中ですね。

かなりシュールなホラーゲームで、RPGツクール(RPG Maker)で開発されるそうです。同じ秘密をもつ、NewとOldの2つの世界を行き来し、その中で出会いがあり、戦いがあり、自身の記憶を探索し、あなたが望まないとしても、隠された真実を探しだしていく、というゲームだそうです。『時が来れば、あなたはその一つを選ぶことになるでしょう。どちらの世界が真実なのか。あなた自身が決めてください。』と、とっても意味深です。

物語の導入

真っ白な部屋。黒い電球がぶら下がる、真っ白な部屋。壁のない、真っ白な部屋。床はいつも冷たく、その部屋で一番温かいのは、ラップトップのPC。毛布があって、ネコが居て、スケッチブックがあって、ティッシュがある。必要なものはすべてここにある。
キミは、いつも、不安に思っている。皆がキミを悩ませる。キミは自分を醜いと思っている。どこから来たのか、どこへ行くのか、わからない。そのことについて考えすぎて、疲れ果てている。
いつか、隣人がキミを誘いに来る。それをずっと待っている。いつになったらやって来るだろう?きっと今日こそ、やって来る・・・。
そうして今夜も眠りにつく。
でも、時々、友達がいたことを思い出す。そう、とっても大切な友達が。
頭のどこかで、今までずっとこうじゃなかった気がしている。ずっとこの白い部屋にいたわけではなかった・・・。
そうだ、本当は・・・。
Omori
 

ゲームの特徴

  • アーティストOMOCATがディレクション、シナリオ、イラストを担当
  • SLIME GIRLSとSPACE BOY FRIENDによるオリジナルサウンドトラック
  • 8つ以上の探索できるダンジョンと、60人以上のユニークなNPC
  • Gino’s Dinerにあるジュークボックスに、様々なミュージシャンやバンドから曲を集めていくサイドクエスト『JUKEBOX QUEST』
  • 性別選択可能&パーティーメンバーに命名可能
  • 伝統的なターンベースの戦闘システムと伝統的でない感情や状態に応じたステータスシステム
  • 容赦なきノスタルジックの嵐
  • 無駄なくらいのディティールへのこだわり
  • 記憶に残るキャラクター…?
  • 本当に長く楽しめる
  • 猫だらけの部屋

アメリカの同人作家的なOMOCATさん

指揮を取るOMOCATさんは、アメリカカリフォルニアのウェストコヴィーナという街に住むフリーランスのイラストレーターで、アニメやゲームのファンアート作品で知られている方です。彼女は、アメリカの同人作家としてもともと結構名の知られた方のようで、作品はKotaku、NBCの公式ブログ、およびEarthbound Centralなど、数え切れないほどのブログで紹介されています。
彼女は普段はSansheeやFangamerなどの企業のためにシャツのデザインを行ったり、ナムコやAmazonの文字デザイン(ロゴかな?)の仕事をしているそうです。そして、自身でオンラインストアを運営しており、自分がつくったクルーネックやシャツをデザインして販売しています。(7月22日現在、メンテ中のようですが)
彼女がこれまでに描いた作品は、ここで見られます。http://www.omocat-blog.com/archive

KickStarter 達成したストレッチゴール

  • Win版開発
  • オープニングと特別なカットシーン追加
  • MAC版開発
  • ゲーム内のミニゲーム追加
  • 2つの別のエンディング
  • 3DS版開発
  • 日本語版作成

というわけで、日本のユーザーもリリースされた暁には、問題なくプレイできそうです。
最後に公式サイト等々をご紹介します。

日本のお家芸と思われた2Dホラーゲーム

こうした2Dのホラーゲームというのは、『ゆめにっき』や『タオルケットをもう一度』やら『青鬼』やら『Ib』やら『魔女の家』などなど、日本のお家芸的なところがありましたが、欧米作品もこうした作品がリリースされるようになりつつありますね。参考に、FreePCGamersさんががまとめたTop 10 Free RPG Maker Horror Games 2013をご紹介します。日本の2Dホラーゲームが海外でこれだけ受け入れられているのも驚きながら、海外作品がちょこちょこ出てきているのも驚きですよ。


今後海外の作品もますます増えるでしょうし、言語の壁を越えて国内外の作品をプレイできるようになれば、海外の2Dホラーゲームが日本で流行する日が来るでしょうし、たぶん『OMORI』はそうなる作品だと思います。
『OMORI』のリリース予定は、来年2015年の5月です。気長に待ちましょう。(2016年6月現在、まだ出てない)

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