PLAYISMでは、世界中の面白いインディーゲームをできるだけおすすめしていきたいと思いまして、今回は『Punch Club』をご紹介いたします。

本作、日本語対応しておりまして、たまに文字がかぶってるところがあったり、なぜか句読点が抜けていたり、何か技術的にいろいろ難しいんだろうなという気になる点はあるものの、日本語翻訳テキスト自体はとても良質なもので、日本の方もわりとストレスなくこの名作をお楽しみいただけるのではないかと思います。

 
本作『Punch Club』の開発は、ロシアのサンクトペテルブルクを拠点とするLazy Bear Gamesというゲームデベロッパーさんで、二人の友達で設立したそうです。最初は趣味としてスタートし、今はゲーム開発専業。『Punch Club』が一作目で、2016年1月8日にリリースされました。
ちなみに、販売を担当しているパブリッシャーさんはtinyBuildさんで、本作以外にも『Party Hard』、『No Time To Explain』、『Lovely Planet』などを配信されています。なお、リア充を暗殺していく『Party Hard』はとてもおすすめです。
さて、父親を何者かに殺されたボクサー志望の青年が主人公のゲームで、彼をのし上がらせていくのがプレイヤーの役割となります。その物語のさなかで、父親の仇の正体を知ることもできるかもしれません。
なお、本作は格闘ゲームではなく育成シミュレーターであり、戦闘シーンはオートで進行します。プレイヤーができることは、トレーニングさせたり、バイトさせたり、肉を食わせたり、成長の方針を決めたりすることです。

Punch Clubとは

『Punch Club』では、力、素早さ、スタミナを鍛え上げ、自分の力をあげ、試合を行うことでスキルポイントをゲット。自分好みの格闘家に育てていくことができます。プレイヤーは、いわばトレーナーのような存在でしょうか。ちなみに、ボクサーだったはずなのに、蹴りも覚えられる、カオスなゲームです。

本作の肝となっているのは、日が経つと能力値が下がること。極限まですべてを鍛え抜くことはできません。油断すると能力値はどんどん下がっていきます。

また、トレーニングをすればおなかも減りますし、眠たくもなります。睡眠を取らなくてはなりませんし、食事も当然取らなくてはなりません。食事をとるには、食料を買わなくてはなりませんし、もちろん、買うにはお金が必要ですので、工事現場やピザ配達のバイトをしなければなりません。

しかしながら、試合には勝たなくてはなりませんから、数日後に迫る試合のタイミングに合わせてコンディションを高めていくわけです。まさしくアスリートが現実でやっているであろうことをゲーム内でやるわけですね。お金、能力、時間のリソース管理能力が問われるゲームです。
コツとしては、ゲーム内の攻略本的なものに書いてある通り、パワー、スピード、スタミナ、いずれかに特化していくことです。逆に言えば、バランスよく育てるというのはあまりよろしくないわけです。何でもできる格闘家よりも、一点豪華主義の格闘家の方がこのゲームでは圧倒的に強いのです。
また、伸ばした能力に合ったスキルを身につけることで、強さは全く異なります。計画的に育てることが重要なわけですね。

Punch Clubの戦闘

戦闘は先述の通り完全オートで行われますが、使う技などをラウンドごとに選択が可能。戦略性もあります。また、完全オートがゆえに、手に汗握る展開になることもしばしば。ぎりぎりで相手を打ち負かした時には、結構テンション上がります。

Punch Clubのストーリー

また、本作のストーリー展開も魅力です。選択肢を選ぶことでストーリーはどんどん変化します。オープニングは非常にシリアスですが、コメディ色もどんどん強くなっていく、非常に遊び心にあふれる作品です。

そこいらじゅうに小ネタが盛り込まれており、想像以上に物語は広く深く展開していきますし、提示される道のいかなる道をたどろうともあなたの自由です。ので、周回プレイの楽しみもありますね。

Punch Clubのドット絵

そして、最後に、もうご覧のとおり、このドット絵が魅力のひとつですね。スーパーファミコン世代にはたまらないドット絵で展開されます。

Punch Clubはここで買える

PC版（Windows/Mac/Linux）はSteamで。

スマホアプリも出ておりまして、Android版とiOS版もあります。データを同期させることもできるみたいですので、家でも外でもあなた好みのファイターを育てることができますよ。
お値段は1000円弱。きっとお値段以上に楽しめるかと。